変形性膝関節症とは、60歳以上の高齢者に多く、大腿部の筋力低下(大腿四頭筋、特に内側広筋の筋力低下)により、足の正常なかたちを保つことが困難となり、徐々にO脚変形が起きてきます(変形性膝関節症では圧倒的にO脚変形が多いですが、少なからずX脚変形も存在する)。
そうすると、徐々に膝関節の内側でももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)がぶつかり合い、こすれ合うことで関節軟骨の炎症が起きてきます。その炎症が周囲の関節包に波及し痛みとして出現してきます。
関節の変形が起きていても痛みのない方もおられますが、変形をもっているうえで、歩きすぎたり、膝を捻じったりすることで炎症が発生し、それを起因として痛みが発生することも多いです。
変形性膝関節症の症状
歩行時の痛みや階段昇降痛(特に降りる時の痛み)、正座が痛くてできなくなる等です。
特に特徴的な症状として、動作開始時の痛みがあります。
しばらく座っていて立ち上がる際に痛む、歩き初めに痛い(しばらく歩くと痛くなくなる)ことが多いように思われます。
炎症が強いものでは膝関節に水がたまることもあり(関節水腫)夜寝る時など、じっとしている時にも痛みが出ることもあります。
水を抜くと癖になる??
膝の痛い患者さんを施術していると、たまに「水を抜くと癖になるやろ?だから嫌やねん」と言われる患者さんがおられます。
水が関節包内に貯まりその容積を超えて貯まると、関節包への内側からの圧迫がきつくなり、痛みが強く出てきます。
そもそも水が貯まる原因は炎症が起こってその炎症により水が過剰分泌され吸収がおいつかなくなることが原因です。
整形外科等で水を抜いてもまた水が貯まるというのは、水を抜いても根本の炎症がおさまっていないため、また貯まったと考えられます。
たいてい整形外科では水を抜いた後にヒアルロン酸を入れることが多いので、ヒアルロン酸により関節運動が円滑に行われている間に炎症が鎮まることもあります。
当院でもあまりに水が貯まっていて痛みが強い場合、整形外科で抜いてもらうことをおススメすることもあります。
変形性膝関節症の病院での治療
病院、整形外科での治療はレントゲンを撮り、膝関節の変形具合を確かめます。
歩行痛等あるようであればヒアルロン酸を注入し消炎鎮痛剤や湿布等を処方し様子をみるようです。
ヒアルロン酸が効いている間に炎症が鎮まれば治ったということになります。
ですがこれは対処療法にすぎず、一時的に痛みが引いても筋力低下や筋萎縮が進むとまた痛くなってきます。
いよいよヒアルロン酸も効かなくなり、強い痛みがつきまとうようになると人工関節等の手術となることが多いです。
変形性膝関節症に対する当院の施術
膝の痛みに対する筋膜リリース(グラストンテクニック/FaST)
病名の種類に関わらず、変形性膝関節症であっても、靱帯損傷であっても、半月板損傷であっても、負傷か所を守るために体は防御性の筋収縮を起こし、痛める前とは異なった膝の動きとなってしまう。
その結果、本来の痛みとは別の“かばい痛み”が出現し、関節はより正常な動きを忘れてしまい、痛みを増大させたり、治癒を長引かせる原因となっているのではないかと当院はこれまでの経験より推測しております。
ある程度の防御性の収縮は体の生理的な反応故に仕方がないことかもしれませんが、それが過剰となっては痛みを増大させたり、別の痛みを引き起こす原因となるので、過剰分は取り除いてやらねばなりません。
それには、当院の筋膜リリース(グラストンテクニック/FaST)が非常に心強い味方となってくれます。
グラストンテクニック/FaSTには筋肉の表面の筋膜の癒着を解消し、硬くなってしまった筋膜の動きを本来の滑らかなものとする作用があり、筋肉内の線維化した病巣や筋肉の本来の動きを抑制するクロスリンクを断ち切る作用があり膝関節をより本来の動きに近付けることが期待できます。
また、半月板周囲の冠状靭帯に作用させると半月板の動きをよくし、疼痛軽減につながります。
当院の筋膜リリース(グラストンテクニック/Fast)についてはこちら⇒
筋力低下に対する運動療法
変形性膝関節症に陥る最も主な原因として、大腿部の筋力低下があげられます。
大腿四頭筋でも特に内側広筋の斜線維は膝蓋骨を内側に引き付けておく役割があります。
ここが弱ると膝蓋骨が外を向くようになり、かつ、大腿が外側を向きO脚変形に陥ります。
そうなると膝関節内で骨どうしのぶつかりがでてきて炎症を起こし痛みを出す大きな原因となります。
当院では大腿の筋力低下をくいとめるように個々の患者様に合った運動療法を行い、自宅でできる運動療法も指導し、大腿の筋力を向上することを第1目標にしております。
大腿の筋力が向上してくると、歩行等で膝にかかる体重を外に逃がすことができるようになってきます。
自宅でできる膝のセルフエクササイズはこちら⇒
炎症、痛みに対する施術
炎症が起こっていると痛みがあります。
大腿部の筋力アップは長期的に見ると必ず必要ですが、今ある痛みをどうにかする施術も大切です。
大腿部の筋肉の凝りや筋萎縮を起こしている筋をほぐしたりストレッチすることにより、関節部にかかる負担を減らすことができ、運動療法と合わせて行うことで疼痛に対する施術効果が高くなります。
また、変形性関節症になり疼痛の出ている方の膝の大腿部の筋には筋硬結と呼ばれるしこりのようなものがあることが多いです。
これは筋肉の線維がからまりあい硬くなってしまったしこりで、この硬結が多いほど大腿部の筋肉が延び縮みしにくくなり、膝関節の変形を強める原因にもなります。
また大腿部の突っ張り感やだるさ、鈍痛等の原因にもなるため、これらの筋硬結を改善していくことも変形性膝関節症の施術で大切なポイントとなります。
鍼灸施術
筋肉の奥にできた筋硬結を改善するのに鍼灸施術は非常に有効で効果があります。
筋硬結のある部位に鍼を刺すと体内に入ってきた鍼を異物と認識し、鍼先に免疫細胞(白血球やマクロファージ)が集まってきます。
血流量も増加し血液により新鮮な酸素・栄養分が運ばれてきて筋硬結のできている組織を修復する準備を始めます。
鍼灸をしていくと筋硬結が改善されてくるので、筋肉の伸び縮みがしやすくなり、関節の動きが良くなるため、痛みも軽減してきます。
ですので、変形性膝関節症の施術には鍼灸施術も非常におススメです。
鍼灸施術についてはこちら⇒
可動域制限に対する施術
変形性膝関節症では、関節が変形するが故に、噛み合わせが悪くなり、関節の動きも悪くなります。
変形がある程度進んでくると骨の変形による可動域の制限が出てくるため、それに対する改善は期待できません。
ですが、変形性膝関節症でも、変形が軽度であると骨の変形による可動域制限というよりは、筋肉の緊張等により関節の動きが悪くなっていることも多いので、そういったものに対しては施術による改善が期待できます。
歩行時のきつい痛みに対して
変形性膝関節症の痛みには、日常生活の過ごし方も大きくかかわってきます。
歩くときにあまりに痛みがきつい時には杖をつき、痛みのある膝への荷重を減らすことも大切です。
通常歩行時の膝には体重の約3倍の負担がかかっていると言われています(階段降段時には約4倍かかるようです)。
その負担を少しでも減らすために杖をつくことは、炎症を鎮めるためにも非常に重要になってきます。
だから当院では膝の炎症がきつい方には杖をつくことをおススメしております(杖のつき方も指導させていただいております)。
(また、前述のように、体重は膝への最も大きな負担となってくるため体重を減らすことは頭の片隅にはおいておかなくてはなりません。)
テーピングやサポーター
膝の疼痛がある方の歩行をよく見てみると、歩行時に膝頭が過度に内に入ったり、外に入ったりする方がおられます。
そういった膝のぶれが関節内の炎症を強くしている要因になっていることがあるので、歩行時の膝の動揺の改善にはテーピング等での固定が有効です。
長期にわたってテーピングの必要な方にはサポーターもおすすめしております。
変形性膝関節症まとめ
変形性膝関節症は大腿四頭筋の筋力低下が変形を進ませ、関節の噛み合わせを悪くして軟骨がすり減り、炎症が起こり痛みが出てき、歩行等の行動に制限が出てくるため活動が減り、更に筋力が落ちて変形が進み、痛みもきつくなる、という負の連鎖に陥りがちです。
この連鎖を断つために筋力を向上させることが何よりも大切となります。
筋力を向上させつつ、筋緊張や筋萎縮に対する施術を行って行くことで痛みも取れて、再び活動できるようになってきます。
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当院には変形性膝関節症で手術を宣告された方で、施術していくことにより手術を回避できた例もございます。
全ての膝を治せるとはいえませんが、坂本整骨院・鍼灸院には開院30年の間に多くの膝の痛い患者様をみてきた実績があるので、希望をもってご来院ください。坂本整骨院・鍼灸院は全力であなたのサポートをさせていただきます。
膝の痛み、腰の痛み
1、どのような症状で来院されましたか?
腰痛及び膝痛のため
2、当院で施術を受けられた感想をお願いします。
痛みもやわらぎ歩けるようになり
大変満足しております
神経痛 膝痛 腰痛
1、どのような症状で来院されましたか?
神経痛 膝痛 腰痛
2、当院で施術を受けられた感想をお願いします
ストレッチや体操をしてもらい膝の痛みはなくなり
足が曲がっていたのがまっすぐになりました。
鍼灸を腰や足にしてもらい腰痛や神経痛もやわらい
できています。
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坂本整骨院・鍼灸院
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